健康アドバイス(1): インフルエンザ( 2000年11月1日)
12月から2月にかけて、インフルエンザの流行する季節になります。
普通のかぜと比べ症状が強く、悪寒、発熱、のどの痛み、頭痛、関節痛、
鼻水、せきなどの症状が急激に始まります。以前はインフルエンザに効く薬はなかったのですが、1998年11月からアマンタジンがA型インフルエンザに使用されるようになりました。早期に服薬すれば2,3日で症状が良くなります。近々、A,B型の両方に効く薬剤が発売される予定です。いずれの薬剤も、発病後早期に服薬しないとウィルスの増殖を抑える事が出来ず、効き目がないようです。インフルエンザらしい症状がありましたら、早い目に受診されますように。
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気管支喘息の治療に吸入ステロイドが有効です( 2000年11月1日)
気管支喘息や肺気腫などの呼吸器の病気では、飲み薬の他に気管支に直接作用させる吸入薬が非常に有効です。特に吸入ステロイドは気管支喘息の原因になっている気管支の炎症をおさえ、気管支喘息の発作を長期的に減らせる大変有効な薬です。ステロイドと聞くと副作用があると思われますが、吸入薬ですので、気管支だけに作用し全身的な副作用の心配はありません。吸入ステロイドを定期的に使用することで、今まで発作に苦しんでいた患者さんのほとんどが、普通の日常生活を送れる様になっています。
吸入ステロイドは十数年前から処方されており、現在では気管支喘息治療の中心的な薬剤です。ただ、どこの医療機関でも処方されるとは限りません。気管支喘息の病状が良くない方で、吸入ステロイドを使用されたことがない方に、ぜひお勧めしたい治療法です。
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喫煙者の方へ、そろそろ禁煙しませんか( 2000年11月1日)
タバコがそんなに体に悪いのですかと、驚かれる方がおられます。タバコは非常に健康に悪いことを是非わかって頂きたいと思います。タバコのヤニにはベンツピレンを筆頭に100種類もの発ガン物質が含まれています。タバコを吸い出した年齢が若ければ若いほど、また本数が多ければ多いほど肺癌に罹りやすいことが判っています。15歳前から吸い始めた人は非喫煙者に比べ30倍、16歳から26歳の間に吸い始めた人は非喫煙者の15倍、肺癌に罹りやすくなります。しかも肺癌は1995年から胃癌を追い抜き、日本人男性が罹る第一位の癌になっています。肺癌だけではなく、喉頭癌、食道癌、胃癌、大腸癌などの癌にも罹りやすくなります。
発癌作用だけではなく動脈硬化も進めます。本院での大動脈解離や腹部大動脈瘤の患者さんは全員喫煙者でした。また肺気腫や慢性気管支炎、狭心症や心筋梗塞の原因や誘因でもあります。
軽いタバコにするとか、本数を減らすのではいずれ元の喫煙習慣に戻ってしまいます。ニコチン依存症からの離脱を少しでも軽くし禁煙を成功させるために、ニコチンパッチを皮膚に貼る方法もあります。ご自身の健康のために、また家族の方々のためにも、禁煙を決心してください。禁煙を考えておられる方、禁煙に失敗された方、どうぞご相談ください。なにかいい方法を考えましょう。
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